ヘブライの館2総合案内所休憩室、文献No.a6fhd200、作成 1998.2 引用

●なお、アラブ人とユダヤ人は大昔から宿命的な敵対関係にあったと説く人がいるが、それは本当ではない。アラブとユダヤの関係が悪化したのは、第一次世界大戦後のことに過ぎない。そして対立の原因は人種的、宗教的なものではなく、政治的なものである。第一次世界大戦までパレスチナではアラブとユダヤは平和的に共存し、その間に重大な摩擦は起きなかった(ユダヤ人は少数民族であった)。

第一次世界大戦後、それまでパレスチナを支配していたオスマン・トルコ帝国の敗北にともなって、パレスチナは国際連盟の委任統治の形式で、イギリスの支配下におかれた。これを機会に、第2章で触れたように、イギリスが戦時中のユダヤ人に対する約束に従って、パレスチナにユダヤ人の「民族的ホーム」の建設を許してから、対立が始まったのである。

イギリスは第一次世界大戦中の1917年に、ユダヤ人に対して「連合国を支援すればパレスチナの地にユダヤ国家建設を約束する」という「バルフォア宣言」を行なった。第一次世界大戦後、それまでパレスチナを支配していたオスマン・トルコ帝国の敗北にともなってパレスチナは国際連盟の委任統治の形式でイギリスの支配下に置かれた。第二次世界大戦後にイギリスは深刻化するパレスチナ問題を国連に付託した。1947年に国連総会はパレスチナに対するイギリスの委任統治を廃止し、パレスチナの地をアラブ国家とユダヤ国家に分割
する決議を採択した。この分割決議はユダヤ人にとって有利なもので、翌年にユダヤ人が独立宣言(建国宣言)すると、アラブ諸国は猛反発し、すぐさま大規模な武力衝突(第一次中東戦争)が勃発した(新生ユダヤ国家であるイスラエルは米英の支持を得てアラブ諸国を打ち破り、イスラエルの建国は既成事実となった)。この両者の紛争は1973年の第四次中東戦争まで続き、多くのパレスチナ先住民が土地を奪われ、イスラエルの支配地域は拡張していった。半世紀以上たった現在も450万人ものパレスチナ人がその土地を追われたまま、ヨルダンを始め、レバノン、シリア、エジプト、湾岸諸国などで難民生活を強いられている。100万人近いパレスチナ人がイスラエルの領内で人種差別的な厳重な監視下の生活を強いられている。ヨルダン川西岸、ガザ地区ではそれぞれ170万人、100万人ものパレスチナ人がイスラエル占領軍の極限的な抑圧のもとに置かれて苦しんでいる。

●「外国からのユダヤ人が来るまでは、お互い行ったり来たりしながら仲良く暮らしていたものです」という言葉は、1948年以前にパレスチナに住んでいたアラブ人がよく口にする言葉である。

“外国からのユダヤ人”というのはいうまでもなく、建国後に移住して来た欧米系のユダヤ人を指す。そのような指導者階級のもとで強引に推し進められた「植民(入植)政策」によって、カナンの時代からパレスチナに住んでいたアラブ・セム系先住民の土地が奪われていったのである。そのためパレスチナ・アラブ人たちの抵抗運動は死にもの狂いの“テロリズム”にならざるを得ない。(赤い盾、広瀬隆)

イスラエルVSハマス(10.7、2023)
イスラエルの自衛戦争は、ユダヤ教Vsイスラム教からさらにユダヤ+キリスト教VSイスラム教の世界的な宗教戦争へと発展拡大する恐れがある。(筆者見解)


1.モーゼ十戒とカナンの地


神から「奴隷として虐げられているイスラエル人たちを率いてエジプトから脱出し、カナンの地を目指しなさい」という大きな使命を与えられました。

エジプトを脱出しカナンを目指している旅の途中、シナイ山でモーセは神から、2つの石板に刻まれた十戒(律法)を授かります。それがあの“モーセの十戒”と言われているものです。

この出来事は、神とイスラエルの人たちとの間に契約関係が成立したことを象徴していて、「モーセ契約」や「シナイ契約」と呼んだりもします。
newlifeministries.jp)から引用

2.ヨシュア記

12部族に割り当てられた地域

ヨシュア記 - 牧師の書斎 (meigata-bokushin.secret.jp)より引用

「ヨシュア記」です。いよいよ約束されたカナンの地に向かって、ヨシュアの率いるイスラエルの民がヨルダン河を渡ります。その地は神が彼らにすでに与えてくださった地であり、彼らはそれを信じて自分たちの足でその地を踏んで自分たちの所有とすることでした。そのためには異邦の民を追い出して、そこを占領しなければなりませんでした。

「追い出す」「滅ぼす」「占領する」「所有する」「手に入れる(取得する)」「相続する」「受け継ぐ」ということはみな同義であり、ヨシュア記は「ヤーラシュ」(動詞)という一つのキーワードによって括(くく)られます。

実はこれが神の賜物である「土地の賦与」に伴う信仰的「課題」でした。特に、それぞれの時代に「土地の賦与」に伴う「課題」に対してどのように取り組んだのか問われています。
(meigata-bokushin.secret.jp引用)

3.離散~建国

ローマ軍から追放

以来2000年間の離散
迫害の時代

ホロコースト約600万人

迫害を逃れ1948建国

神に選ばれし民はこれからどこへ向かうか?